1stにして名盤であった「ブルーアルバム」を意識して、制作されたと思われる3rd「グリーン・アルバム」で2001年に復活したウィーザーは、このアルバムのプロモーションの為のワールドツアーも大成功を納め、新たなファンを獲得。バンドの頭脳であり、人一倍シャイなリヴァース・クオモも自信を取り戻した。休む間無く、早くも次作のレコーディングに取りかかり、1年後の2002年、4th「マラドロア」をリリース。メタルを意識したリフに従来通りの曲調が乗っかるというもので、賛否両論も多かったようだ。
と、再活動後、2枚もアルバムをリリースし、2003年末にはリック・ルービン(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、システム・オブ・ア・ダウン、スレイヤーなどを手掛ける)をプロデューサーに迎え今作のレコーディングに入り順風満帆に見えた彼らであったが、レコーディング途中でリヴァースがまたもや、ハーバード大学へ復学しレコーディングを中断。無事卒業後、2004年秋から再開 されたレコーディングも無事完了し、遂に3年振りにシーンに帰ってきた。
現在ヒット中であり、アルバムに先駆けての先行シングルとなったラップ調の@は、賛否両論であるようだが、個人的にはウィーザー版「ウィー・ウィル・ロック・ユー」と解釈している。確かに音だけを聴いていると、キツイものがあるかもしれないが、PVを見ている限り良い雰囲気が伝わってくる。よく言われているリヴァースの泣き虫歌詞も復活し、サウンドは1stや3rdの頃のようなこれぞウィーザーというサウンドを基本に、ニュー・ウェーヴを意識したBなど、今までにないアレンジでバラエティに飛んでいるが、必殺泣きメロのH、Kも健在。飛び抜けて、これって決めの1曲がないのが残念だが、粒ぞろいの楽曲が揃った好盤といえるだろう。
<お薦め度>★★★☆
2005/5/28 |